【瀬波川】周辺を沢歩きしたら 堰堤♪岩魚♪ニホンカモシカ♪がついてきた⁈

川と峡谷のエリア 【瀬波川/白山市瀬波地区】
白山手取川ジオ―パーク「水の旅案内人 “pochi”」です。

今回は、沢歩きに挑戦!白山市瀬波地区を流れる 瀬波川とその支流 で遊んできました♪

瀬波川は、富山県と石川県との境にある大笠山辺りを源流とする手取川の支流です。中流域には瀬波キャンプ場やオンソリ山への登山口があり、周辺河川では釣りも楽しめます。

渓流釣りをする友人が、一緒に沢を歩くもんはいないかとSNS上で呼びかけていたのを目ざとくみつけた私 “pochi” が、名乗りを上げないはずがなくw…今日のこの日、渓流デビューとなりました♪

日頃、堰堤が、水が、石が、好きだ―!と公言していたおかげか、引き寄せた感あり(笑)
が、しかし、沢歩きがどういうものかも知らない。無知・無関心・ド素人…装備? 何あればいいの?

専用シューズくらいは持ってなきゃね!師匠(友人)に教えてもらって、amazonで購入。
脛用スパッツネオプレーン靴下?聞きなれない装備…などは貸してくれるらしい

シューズが届いたら準備はOK!師匠曰く「沢歩き/初級コース・トライアル編」いざ行かん!

目次

何はともあれ 瀬波川を遡行してみた!

入渓場所は、瀬波キャンプ場。いつもなら、川は眺めるもの(で満足するもの)であったものが、その中へ畏れ多くも足を踏み入れ…た…わぉー気持ちいいー!

初モノの「ネオプレーン靴下」これメッチャ快適!ゴムの一種でできているらしいけど、冷たくないし指もよく動く。脛に当てるスパッツも、巻いたらズボンの裾のバタつきがなくなった!

渓流シューズは石を選ぶ。コケの付いた(変色した)のを踏むと滑る。ソールはフェルトがいいらしいけどゴム製、でもまー「転ぶときは転ぶ」と、悟りきった助言をくれた師匠に間違いがあるはずもなく…

これは自分の技術と経験不足のせいだと謙虚な姿勢で、抜き足差し足しながらモタモタとついて行った。護岸を整備された川には色も質感もさまざまな石たちが転がっていて、川原で好みの石探し、も悪くはないけど今日はスルー♪

瀬波橋の下を通る。見上げた橋の裏側の鉄さびとコンクリートの白さが印象に残った。ジャバジャバふつうに歩いていく師匠のあとを、ツルツルの感触を気にしいしい歩く私。…と、師匠の足が止まった。対岸の崖下にいかにも深そうな碧色した渕がある。

師匠、袋から釣り竿を取り出すと、先端にプラ糸を結んで釣り針に餌をつけ始めた!見た瞬間に固まる…うねうね動いている…ダメだ…帰ってから検索したらすぐ出てきた。「ブドウ虫」というらしい。対象魚は、イワナ・ヤマメ・ニジマスなどだが、「特にイワナの釣果アップには絶大な効果を発揮します」とあった💦

延ばした竿を手前から奥に振ってそいつを入れたら、静かにという合図があったので、身を低くして石ウォッチング♪変わった石を見つけたよ。

ここでの釣果はナシ。再びモタモタ歩き出した自分に「この先に堰堤がある」の一言で火が付く!見たい!えーい、陸を行けるなら陸をいけー!と人参馬状態、ホント現金(笑)

着いたところは遠目で見るよりえらく広々としていた。そこにある堰堤は堤長が40~50mくらいあるだろうか。師匠はさっそく釣り糸を垂れている。近づくと明らかに空気の温度が下がった!気持ちイー!

30秒の癒しをお届け♪

全景!
いつもは橋の上からしか撮れないのに、正面から、それも低めのアングルから撮れるのが新鮮♪

左岸のガンコなコンクリ構造物は大掛かりな魚道だった。残念ながらここを覗くことはできなかったけど、遠回りさせられる魚も大変だなーといささか同情した。

魚が越えやすいのは、手前のこんな石を組み合わせたようなところ。角張ってるところは越えられない、と師匠。確かに、サケやマスならともかく小型の魚にはこの堰すら危ういかも

師匠はここでもコンクリ魚道の出口に糸を投げ込んだ。私も5分ほどかな、竿を持たせてもらったけど、ビギナーズラックはなかった。魚道は目の前なのに深みになっていて近づけなかった、残念。

水しぶきのカーテン、真夏ならきっとこの滝に打たれてたな♪

角が取れて小石が浮き出してる護床ブロックは、昭和の匂いがする

逃げるでもなく石にへばりついていた蝶々。塩でも舐めてるのかな、今日はたくさんの数の蝶を見た!

コンクリートの「黒」水しぶきの「白」深瀬の「碧」そして石の「茶」個人的に好きなコンクリートの佇まい基本4色!このバランスがいい図は、幸せホルモンを運んでくれる♪ 

上部をすぐそばで見上げる!水が出てない壁にはコケが生えていた。ふかふかだった。

ここで一旦陸に上がることとする。林道への上り口を探さねばならないが、これが意外と難儀する。生命力旺盛な木々の小枝や葉っぱに遮られるので慎重に目を凝らさねばならない。と、踏み跡発見!これで確信がもてる。舗装路が見えたときはホッとした。

瀬波の橋の、今度は上を渡ってキャンプ場の入口付近まで移動する。ちょうど昼時だったので、いつものようにカップ麺をすすりながら、師匠の釣り談義やら世俗の話を楽しませてもらった♪

支流の支流~エイ谷を遡行

いただいたコーヒーを飲み干したら再始動だ!今度入るのは「エイ谷」といっても知らない人が多いかもしれないが、県下随一のカタクリ群落が見れるスポットがある場所、といえばわかる人も多いはず。ここへ向かう細道を歩きながら、右手に流れる沢水の清涼感に心動かされたひとも多いと思う。いつもは見ているだけだったこの川を今日はジャブジャブ歩けるのだ。エイ谷だからエイ川とでもいうのだろうか。瀬波川に注ぎ込んでるから、手取川の支流(の支流)でもある。

師匠、この川筋は初めてということで、例のカタクリ分岐まで私が先導する形になった。分岐に着くと、以前は気がつかなかったが、道まちがいをせぬよう雑木が幾分置かれていた。そこを越えて先を行くと第2の堰堤が見えてきた。下り坂をそのまま川へ進むと滝つぼの先の大岩がまぁるく削られているのが見えた。自然の石を利用し造られているのがわかる。

ここを越えていかないといけない、ということで作業道を探す。右岸の崖は切り立っていて登れたもんじゃない。なので自然と足は左岸に向かった。そしてわかりにくいとはいえ踏み跡もあったため、これを信じてしまい、それを頼みに突き進む、結果、かなりの藪漕ぎ状態を強いられた!

なんとか、堰堤の上には出れた。見れば、右岸にこちらを誘っているような茂みがみえる。やっちまった!と互いに笑う。冷静に考えれば、さっき川に下りたところまで戻ればよかったのだ。一旦下りたけど、作業道なのだからまた次の堰堤に向かって続いているはず。

さっき見た奇妙な形は、上からみると益々奇妙だ。甌穴のようにも見える。この謎、誰か教えてくれないかな(苦笑)

堰堤はまだある!美味しそうなカタハの群生を横目に白い筋を立てて流れ落ちる先に向かう。ここは堰堤と堰堤との距離が短いせいか、細かい土砂が多い。浅瀬で平瀬、割と歩きやすくて気分も上がる♪

3番目の堰堤には、師匠が先に近づいて竿を傾け始めた。でも、なかなかヒットしないみたい💦 後方で、広葉樹の葉の周りに群がる白い蝶たちを妙な気持ちで見ていた。一匹二匹ならともかく、群れた虫ほど不快なものはない。写真では撮りきれなかったけど、ちょっと異常なほどの数の白い蝶が飛んでたのだ。

師匠とポジション交代、この堰堤は幅はそんなにないけど飛沫がストレートに落ちてきて男性的!高さはそこそこだけど(7~8mってとこか)例の黒・白・碧・茶の4色にコケの深緑まで加わっていぶし銀の面立ち♪

さて、ちょっとしたサバイバルもあって少し疲れました。エイ谷はこの先がもっとおもしろいという地元の友人の弁ですが、今日はここまで。下ります。

2番目の堰堤の下まで下りて上を見るとなにやら師匠がはしゃいでいます!見ると手に「魚?」やったー!岩魚を釣り上げたようです!

見せてもらいました。20cmほどかな、見るなりため息、こんなに神々しい岩魚を見たことがありません。もちろん天然イワナです。

オレンジ?いや金色に光ってる!釣り針を深く飲み込んでいるらしく、師匠、丁寧に取り除いていました。魚には痛点がない、とか何とか云って…(笑)そうあってほしい♪

このあと、オレンジ色の腹をナイフで割き、内臓を取り除き、胃袋を取り出しました。
胃の内容物を掻きだしてみると、例の「ミドリ虫」がいました。ということは、一度、人間に釣られかかったということ。それから自力で食べた川虫の類、解剖ってこわっ!この子の秘密が暴かれていく…

岩魚は、移動しない魚で一生を川で過ごすらしい。この沢で生まれ育ってさっきまでこの美しい姿で動いていたと思うと、変に感情移入しちゃいます。

やっぱ釣りは残酷だな…(でも天然のイワナの胃はコリコリして美味しいそうですよ♪)
(翌日塩焼きにしていただきました。まっこと美味でした♪)

瀬波林道の終点は癒しの川原/瀬波川取水堰

さぁ最後のお楽しみです!最初に入った瀬波川、この川の上流をもっと見てみたい!行けるとこまで行ってみよう!ということで、川沿いを走る瀬波林道の終点まで行ってきました。

舗装してあるのは最初と最後、他はかなりの悪路、それでも広い川幅をとっていた堰堤もありました。どれも壊れかけのようにみえましたが、それが土砂を止めてる証。

およそ30分後、到着。そこには、今日見てきたような美しい滝のヴェールはなく、たった一つ吐き出し口が稼働しているだけ?なんとこれは利水のための取水堰だった!

グレーチングのような櫛型の隙間から水を取り込めるようになっていて、土砂や落ち葉を入れないためかかなり密。落ち葉や石が乗っても水が押し流してくれそう。はじめてお目にかかったレアなタイプでした。

堰の上流は、流れが早く、水量もあります。

でもここにきて…

 

緩くなる

全景!
正面から 低い場所からだど取水部分が見えにくい💦

土砂吐きとか巻上げ機とか、かなり年季入ってる感じですけど、許可年月日は、平成16年となってました。これを使える期限が、平成46年となっていたので、まだまだ働けるってことですね、ガンガレ♪

川原の石は、白っぽくてゴロゴロしている。コケが生えてないのかツルツルしてない。崖に目をやると礫たちがまぁるい顔を出している。まるで崩れるタイミングを待ってるかのようでドキドキ。

タニウツギやツツジのピンクが映えまくってました♪

ここでも白い蝶々に好かれてる♪

川の中にカモシカ⁈瀬波川で涼む姿に仰天!

帰り道、じつはとてもラッキーなことがありました!車窓から何気に川を見ていたら、「⁈」「かもしか?」即座に車を停めてもらい、目を凝らして川原を見てみると、やっぱりそうでした!「かもしか」が川の中に4つの足をつけたままこちらをガン見しています!我ながらよく石と見分けがついたなーとおどろき!

逃げないでーと祈りつつ、頼みのiPhoneで写せたギリギリアップの写真がこれ!ちゃんとカモシカですよね♪ もー感激ってもんじゃありません!勝手に6.11は「かもしか記念日」ということにさせてもらいます(笑)

彼(彼女?)は、川の中で何をしていたのだろう。水を飲みに来ただけなら水際で十分だし、魚も食べないはずだし、やはり涼を求めに来たのでしょうか。博学な「師匠」は、カモシカは、牛の仲間で食べると旨いらしいなどと、ヤなこと言います(笑)

白山里に戻ってきたところで、「沢歩き/初級コース・トライアル編」終了!いや~楽しかった!ケガもなく、体験という大きな宝をくれた友人には、ホント感謝!

そしてここでもまたカモシカに遭遇!なんと一日に2度も!今まで白山麓にどれだけ通っても出会うことがなかったのに、神さま、やっとご褒美(何の?)くれたかな

振り返り

まず、(ブログ書こうと)「渓流」をググると、もれなく「釣り」情報が上がってくるという現象に驚きました(笑)それだけ川といえば魚、なのだと実感♪

歩くことしか頭になかった自分が、川魚のこと、餌のこと、遊漁証、釣り場、等々について、多少なりと知ることになり、結果、大いに楽しませてもらいました。

そして、ツルツルの石とひざ下にかかる圧、川の中を歩いてみて、今さらですが「水と石」の蜜月ぶりが腑に落ちた気がしました。これらが旅をする白山手取川ジオパークの河川や支流、メチャメチャおもしろいです!これからも体験(探検?)は続きます♪

お読みいただきありがとうございました♪

地図・アクセスなど

キャンプ場を目安に来られるとよいと思います。ただし、駐車場はキャンプ場のゲストのみが使えるもので、誤ってお停めにならないようご注意ください。キャンプ場の少し先、瀬波橋のそばに駐車スペースがあります。

 

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