『トチ餅』で知って!食べて!繋がろう!白山BR-地域づくり交流会2023体験記♪

白山手取川ジオパーク「水の旅案内人」の “pochi” です。

今回は、白山ユネスコエコパーク「地域づくり交流会2023」に参加したときの体験をシェアします

そのまえに! 皆さんは「ユネスコエコパーク」をご存じですか?

「ジオパーク」と似ているような、でも何かが違う・・

ユネスコエコパークは、世界遺産やジオパークと同じ、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の認定制度のひとつです。正式名称は「生物圏保存地域(Biosphere Reserves: BR)」といいます。
世界遺産が手つかずの自然を守る事を原則とする一方、ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共存)を目的とする取り組みです。(国内10地域-2024年10月現在)

3つの機能 

保存機能(生物多様性の保全)
学術的研究支援
経済と社会の発展

3つの地域 3段階の地域区分があることが大きな特徴!

核心地域(コアエリア)-厳正な自然保護を行うエリア
緩衝地域(バッファーゾーン)-コアエリアを保護するエリア
移行地域(トランジッションエリア)-地域の経済発展・経済活動を担うエリア

そのモデル地域として高く評価されているのが「白山」を中心とした<白山ユネスコエコパーク>です。

<白山ユネスコエコパーク>は、人間と自然が共生する国際的なモデル地域です。

白山ユネスコエコパークは、北緯約36度・東経約137度、日本列島の概ね中央に位置しています。エリアの中心には百名山/標高2,702mの白山があり、山頂周辺の高山帯や亜高山帯を核心地域に、それを取り囲む広大なブナ林を緩衝地域に、その周りに広がる山村を移行地域に設定しています。エリアは、4つの県と7つの市村にまたがっています。1980年に登録された日本で最初のユネスコエコパークの一つです。(HPより引用)

◇4つの県と7つの市村というのは・・ここ

●富山県/南砺市 ←①
●石川県/白山市 ←①
●福井県/大野市・勝山市 ←②
●岐阜県/高山市・郡上市・白川村 ←③

これら4つの県の7つの市村では、白山の自然や文化の価値を守り伝える人々がさまざまな活動をしています。詳しくは、こちらのホームページをご覧ください。

白山ユネスコエコパーク HP

というところで、ようやく本題に入れます♪
今回は、そのエリアの一つ、福井県の大野市で「トチ餅づくり」を体験します!

わたしは、「環白山地域で繋がる」という言葉にメチャメチャひっぱられました!さてさて、何が待っているんでしょう、愉しみです♪

トチ餅づくり体験(ワークショップ)

10時前、大野市役所に着くと受付を済ませてバスに乗り込みました。

大野市役所の担当者さんからいただいた御土産?の中にあったクリアファイルに💓 そうこの地図が、白山ユネスコエコパーク(これからはBRで)の10のエリア!素敵すぎて使うのがもったいない♪

30分ほどバスに揺られて行きついたところがこちら(大野市下打波地区)←詳しい位置は不明💦

 

会場は、昭和初期の古民家だそうです。ステキ♪

道路を挟んで反対側では、地もとの水で “トチの実” の灰汁抜き中でした。

建物の横を川が流れています。寒空ですがトチノキが映えて、この風景に癒されました。

開会式の後、トチ餅づくりの手順を聞きます。全ての行程をできるわけではありません。乾燥や湯通し、灰汁抜きなど時間が要る作業は、地元の“達人”の手で、予め済ませてくれてたりします。

部屋のまん中に置かれた石とトチの実と木槌?

これは、“トチの実” のつぶしかたを教えてくれてます。
手ほどきしてくれているのは、今回の講師でありインタープリテーションガイドでもある、坂本均さん(合同会社 ノーム自然環境教育事務所)

<皮むき>
昔から使われている皮むき器「ゴネリ」で行います。横にひねるように力を入れるのが難しかったです。

2種類のゴネリ、どちらにしてもコツが要ります💦

<つぶし>
専用の木槌でつぶします。つぶし用の石の台を必ず使用します。

<樹灰液をつくる>
そこに穴を開けたバケツに樹灰を入れて、湯を注いでエキスを抽出しています。この味がまた…💦
このあと、つぶして灰汁を抜いたトチを脱水し、樹灰に通したエキスに浸します。

 

トチ餅づくりの名人、「地元の達人」のお二人も見守ってくださってます。

<蒸す>
熱効率がよさげなストウブと蒸し器、なんだか懐かしい・・

蒸している間に、古民家探索!

炊事場には、熱効率がよさげな「カマド」。ぐつぐついってるのは、スペシャル “のっぺい汁”💓

<餅つき>
まずは混ぜます。この地域では(もち米との割合が)半々か2:3の割合でつくそうです。

突き始めました!
“かえし” を担当しているのは、白峰で美味しいトチ餅を作ってくれてる「白山栃餅 志んさ本舗」」の織田さん。安定のパフォーマンスで、もはや “講師” さまです!頼もしいです♪

皆さん、上手ですよねー♪
わたしも挑戦しましたが、杵を振り上げたあとのバランスが悪く、臼に思うように “ぺったん” できませんでした💦

織田さん曰く、“振り下ろしたらすぐ持ち上げる” のがコツだとか・・“持ち上げる(餅から杵を離す)” ところまででワンセットってことですかねー(難しいけど💦)

できたものから即、小さく丸めます。達人のお二人も凄い勢いで丸めていきます!
時間を置かないほうがいいことはわかりますが、熱くないのかとドキドキ♪ 結局わたしは、見ているだけで触っていません💦 やってみたらよかったと軽く後悔・・

つづいて 草餅づくり⁈💓

まずは、混ぜて・・

突く!ひたすら 突く!

皆さん、楽しそう♪ 特に、腕に覚えのある中高年の殿方たちは、上手だし活き活きしてましたねー。逆に男性でも若い方はかなり四苦八苦されてたようでした。

これもできたそばから…

切り分ける。きな粉をつけたり、餡子をつけたりして、まもなく完成です!楽しい♪

できましたー♪メチャメチャ美味しそー!💓

草餅2種、トチ餅2種、右下の「トチ餅+大根おろし」メチャ旨!
奥のお皿は、大野名物「里芋の煮っころがし」これもうまーい♪

手前は「のっぺい汁!」具材がくたっとなるまで煮込んであり最高のお味でした♪ 奥は「わらびの酢の物」贅沢だ―♪

春にとれた山菜は、保存食として使われます。「ゼンマイの煮物」「むかごのごま和え」♪どれだけでも食べれちゃいますー♪

トチの群生観察(散策・解説)

お腹もいっぱいになったあとは、自然観察会。
今日の主役 “トチの実” を生む “トチノキ” が群生する林の中を散策します。

スタートは「白山神社」。古民家のすぐ近くにあります。ここも、白山のお御ひざ元、ホッとしますね♪

 

足を踏み入れてすぐ!目の前に巨木出現! 何??で…でかい…!
これは福井県指定の天然記念物になっている「大カツラの木」だそうです。

このカツラの巨樹は、根回り15.0㍍ 樹高約29㍍あり、堂々たる風格をただよわせる。養老元年(717年)泰澄大師が白山登頂の途中、この地で食事に使った箸を大地に挿したのが芽を出し、現在の巨木になったと伝えられている。(案内文より)

泰澄大師伝説は多々ありますが、これもそのうちのひとつ⁈ 白山開山以来だから、齢1300歳以上⁈💦 いやーでもこの神秘的な姿をみれば、納得してしまいそう♪

かなり傾斜のある土地ですが、昔は人がたくさん住んでいたところらしいです。炭焼き小屋があったり、焼畑もあったでしょうね。自然と人が共生していた匂いを感じます。明るくて優しい森です。

坂本さんの解説を聴きながら、森の声にも耳を傾けます。

トチノキ万歳!

凄い! 楽しいー♪

気持ちのいい散策からもどって、ふと目についた、このドラム缶は何?と聞いたら・・
お風呂だそうです♪・・臼は、きれいに洗われていました。これは欅でしょうか?頑丈そう!形がユニークですが一体モノです。ノミの削り跡がいいですねー、職人魂感じます♪

“トチ餅づくり”体験会を終えて

お腹も心も満ち足りて、ホントに楽しい一日でした。
隣り合った県(村)なのに、これまで足を向けることのなかった「謎の」地域でした(笑)。それが、白山を感じる目線は同じであること、白峰などの暮らしと共通する部分が多いことが実感としてわかり、達人のおもてなしにも感動しました。
お二人の笑顔が忘れられません。企画していただき感謝します。

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