白山手取川ジオパークを一言で云うなら「水」
その魅力を学ぶ学習会「水の旅学」
~令和元年度のテーマ~ は
「白山手取川ジオパークのストーリー」
いきなり2回目!
じつは第1回「白峰」編を聴き逃している
悔やしい💦
◆「水の旅学」今回のテーマは「中宮・一里野」
午前中は、一里野温泉スキー場向かいにある北竜会館で「中宮・一里野」についての講義を聴きました。金沢大学准教授 青木賢人先生のわかりやすいお話で脳内を温めたあと現地見学会へ!マイクロバスはどこへ連れて行ってくれるのー?
県道53号「岩間一里野線」沿いにある露頭でした♪
とんでもなく…そ…そそられる♪
この色♪ この艶♪ このくずれ具合♪
もろ好み💓
青木先生の解説によると白く見える部分は石灰岩
石灰岩は圧縮されると…
大理石になります💖 というお話
座学で教わった白山周辺の大地の成り立ちを思う
白峰地区と一里野地区では石の質が違う
ホワイトロードに滝が多いのは
硬い岩石が多いからとか
白峰辺りに地滑りが多いのは
雪解け水や地下水でふやけてしまう岩盤だからとか
知れば知るほど大地のロマンを感じます♪
道路を挟んだ反対側に目をやると彼方に、ホワイトロードが見えました。全てが硬いわけではなく脆い部分はやはり崩れます。今年3月に崩落した法面が赤い。崩れた土砂の下で踏ん張るロックシェッドが健気に見えてきます。
それにしてもよくここに造ったものだと感動します。脆いことはわかっていたのですね。崩れ落ちた石は尾添川の流れに乗って下流に運ばれます。その行方を追って私たちも移動します。
バスは、国道360号線を6kmほど下ったところで停まり、その先は徒歩。目の前にはスノーシェッド、数は少なくても車が行きかう閉塞空間、ちょっと怖い…ここを歩かされ…(苦笑)
しばらくして車道を渡ると
謎の扉がお出迎え(コンクリート構造物)
何でしょう?
かなり劣化してますが砂防ダムという字が見えます
待ってくれていたのは国土交通省のかた
施錠してあった地下トンネルへの扉を開けてもらい
暗く長い…かなりの急こう配の階段を下ります
最後の梯子を下り切って
◆ 尾添川御鍋(おぞがわおなべ )砂防堰堤 ◆
轟音と水しぶき!マイナスイオンのまっただなか!
三次元解析のことはよくわかりませんが、おそらくここは相当レアな、というか穴場的スポットと見た!41mを爆落ちる水流に興奮が止まらない♪
御鍋砂防堰堤は、国土の歴史的景観に寄与しているとして、2012年に国の登録有形文化財となりました(1957年完成)。
堤長は60.7m、高さ 41mは全国5位、貯砂量230万㎥は全国8位だそうです。
上手には、高さ41m分の土砂(230万㎥)が留まっています。躍動する下手の風景とは真逆の、なんとも穏やかな空間(河原)が広がっていました。
砂防堰堤というのは、土砂の崩壊や流出を防止するため、土石流を抑えるために造られます。
でもここは、見た感じ土砂は満杯だし、これって限界に来てるんじゃないの?と思っていたら
隣にいた青木先生が嬉しそうに目を細めて云いました。
「いい仕事してる♪(ニコッ)」
「なに?」どーゆーこと?? 謎は謎のままで次へ向かいます。
155段だったんだ!…ハイ、ガンバリマス💦
なぜかカマドウマがいっぱい現れる
壁にへばりつく彼らを見ないようにして
地上? に戻ると
堰堤の名の由来となった「御鍋岩」
(出入り口からは少し離れたところにあります)
「加賀禅定道」最初の手洗い所(ハライ場)なのだそうです
スノーシェッドの鉄骨柱の間隙にあるので
注意してないと見逃してしまいます
そして 次に訪れたジオスポットがここ
道の駅「瀬女」がすぐそばに見えます
◆ 尾添川瀬戸砂防堰堤 ◆
これは 透過型 と呼ばれるスタイル
上流側の堰堤にスリットが2つ入っている
当然 土砂は流れ落ちる
(2段目 スリット前方に溜まっているのがわかる)
でも それでいいのです
◆ 尾添川第一号砂防堰堤 ◆
だから私たちは知恵を使うしかない。
「(御鍋も瀬戸も)いい仕事してる」という、青木先生の言葉がよみがえる。
牛首川(左上)と尾添川(手前)
一方土砂の流れを止めない尾添川は悪天候になると濁る
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