白山登山の玄関口【チブリ尾根】で登山道整備体験♪

山と雪のエリア 【チブリ尾根登山道/白山市白峰市ノ瀬

白山手取川ジオ―パーク「水の旅案内人 “pochi”」です。
今回は、登山道整備の体験を記したいと思います♪

白山登山のルートはたくさんありますが、ここ「チブリ尾根登山道」もそのひとつ。緑のダムといわれるくらい豊かな水を蓄えたブナ原生林、稜線に出れば素晴らしい展望が楽しめる人気の登山道です。

シーズン突入前に毎年、ボランティアの方々の手で維持管理作業が行われています。今日はその作業をド素人でも体験できるということで楽しみにやってきました!

集合場所は、市ノ瀬ビジターセンター前、白山登山はまだ主要ゲートも閉鎖中だというのにたくさんの車が止まっていました。皆さん白山が好きねー💓(私も?w)

集まったのは9名、うち半数は女性、って凄くないですか⁈ チブリは初めてという声を聞けば嬉しくなります。なぜって期待を裏切らない絶対の自信があるから(わたしのじゃないけどね⁈w)

目次

チブリ尾根/登山道整備にしゅっぱーつ!

ということで時間になったのでスタートです!

7時、市ノ瀬休憩所のまえに全員集合!各自多少の作業用荷物を持ち合って出発!

よくぞ晴れてくれました!(明日からは雨らしい)テンション爆上がりです!右側のバカでかい荷物を背負ってるのがリーダーです。毎年整備の陣頭指揮をとられてます!

市ノ瀬砂防堰堤を横目に見てますます気分が上がる!

前を行くお兄さんが持っているのは歩荷用背負子ですねーなぜにー???

20分ほど歩いて登山口に到着(正式には別山・市ノ瀬道といいます)癒しの森へようこそ♪

チブリとは「千振」と書くそうです。なんども曲がりながら標高を上げていく細く長い道。こんな道に機械は入れません。だから全て手作業

サンカヨウロードのあとにニリンソウのロードができていました♪可憐な花たちに歓声が上がりっぱなし♪

作業場まであと少しというところで、倒木から玉切りされた丸太を発見!これでわかりました!歩荷体験!これも作業のひとつ!有りがたく背負わせてもらうことにしました♪

厚みは20cmあるかないか、直径30cmもない手ごろな大きさのブナですが、背負った瞬間ずっしりきました。水を貯めこむのは根っこだけではないのかも… 5~6kgかなー

ここは年中、水がある沢。ここを越えたら作業場所です。

到着しました!

ステップの土砂が流れてしまって足の置き場がないほどぬかるんでいます。雪解け水は低いところを流れる、堅い雪は土も削ります。だから春の登山道はまさに川状態!登山者には歩きにくく不安定な道になります。失われた土砂の分をかさ上げし、固定し、歩きやすくすることが必要です。

「近自然工法」というやり方で、自然の成り立ちを考えながら、登山道の浸食を止め、崩れた場所に合わせた施工をするのだそうです。

運んできた丸太を置きます

ぐらつくので杭で固定します

その杭は周辺に落ちていた柴(小枝)を利用して作ります。長さも太さも自在に選べるし作り出せます。

丸太が足らないところは石を嵌め込んだり

柴や落ち葉で隙間を埋めてぐらつかないフラットな面を作ります。

歪な丸太はむしろ大歓迎!形状を活かしてジャストフィット!

私は、柴刈りに周辺を散策、してわかったこと!作業場より下で探すとあとがシンドイ!せっかく拾った柴をもって上がれない(上がりにくい)ことが判明。ということがわかって、上の方で探したり

ナタの使い方に慣れてきて杭作りが板についてきた女子!

材料は現地調達のみ、自然の中にあるものを使って、自然の法則にのっとったやりかたで施工する。完成形に足を置いた登山者の気持ちを思い描きながら、使いづらくないか、不安を感じさせることはないか、想像力と創造力で、いまここにしかないオリジナルの登山道ができあがる!

それにしても女性陣の元気なこと♪ そもそも登山道作りに手を上げる時点でアクティブ極まりないご婦人たちに決まってる。皆、初めてとは思えないくらい手際よく、それぞれ自分なりに考えて工夫をこらし完成させていました!ブラボー♪

ということで…完成!

癒しの森でランチタイム♪

11時、作業が終わりました。約2時間半、皆、まだまだやれるってくらい没頭してましたがきりがないということで、むしろ強制終了(笑)

このあとはランチタイムです♪ 作業場所からもう少し歩くとチブリ自慢のパワースポットに着きます。チブリには2つの水場があって、湧き水が飲めるんです!(ここは下の水場と呼んでいます)メチャメチャ美味しーです!この水で淹れたコーヒーを飲むのを楽しみに登ってくる人もいるくらい♪

その湧き水のせせらぎがこれ♪

白山に降った雪は川を流れるだけじゃなく地下にも浸透します。地盤も緩くなりますが、流域に住む私たちの生活をとても豊かなものにしてくれてます♪

正面の樹の根元あたりから湧き出ています。

リーダーに呼ばれてみてみるとなんとハコネサンショウウオ!!チブリにはサンショウウオが生息するこうした水辺がいくつかあります。観察会なども開催されています。

珍しい⁈ 渓流ワサビの花!

水と光とブナの緑に全方位から包まれてメチャメチャ幸福感で満たされる時間💓 愉しい時間を過ごしました。

牛首川に合流する岩屋俣谷川(いわやまただにがわ)その先には市ノ瀬砂防堰堤 澄み切っててホント気持ちいい♪

この辺の地質は、手取層群

飴色に光る岩石ウォッチングをしながら…

市ノ瀬駐車場に戻ってきました。おにぎりのような六万山…和むー♪

白山登山の拠点「市ノ瀬ビジターセンター」

登山届はここで出せます(ポストあり)。登山情報ももらえます。でもコロナ禍で閉鎖中でした。
平常時の週末には、ガイドウォークも開催されています。

今日の学びはじつに貴重でしたね、参加してよかったです♪

白山への道は幾つもあるけれど、同じ数だけ誰かのおかげで安全・快適に歩けていることを実感しました。
これからも「おかげさま」の気持ちをもちつつ歩きたいと思います。

そして今日、自分たちが手がけた登山道がどう変化していくのか、次回、訪れる楽しみが増えました🎵
チブリ尾根登山レポートで、いつかお会いしましょう♪

地図・アクセスなど

別山というのは、チブリ尾根の延長線上にあるので「チブリ尾根登山口」と同義です。
車は市ノ瀬駐車場に停められます。白山ICから国道157号線を南へ約110分
北陸鉄道/白山登山バス乗車・市ノ瀬停留所下車(シーズン中)

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