「万灯華」の揺らぎに山内衆を偲ぶ、鳥越一向一揆まつり

川と峡谷のエリア 【白山市出合町地区】

白山手取川ジオパーク「水の旅案内人」の “pochi” です。

鳥越地区で毎夏行われる「鳥越一向一揆まつり」に行ってきました。

鳥越一向一揆まつりは、<加賀一向一揆>で知られる “山内衆“ の遺徳をしのび、毎年開催されている祭りです。「道の駅 一向一揆の里」をメイン会場に、さまざまな催しが行われ、クライマックスには、盛大な花火も打ち上げられます。

加賀一向一揆って?

一向一揆とは、戦国時代に浄土真宗の門徒たちが起こした武装蜂起です。ここ鳥越でも、織田信長軍との激しい戦いがありました。それが、加賀一向一揆です。白山ろくの真宗門徒山内(ヤマノウチ)衆と呼ばれ、最後の砦「鳥越城」で抵抗をつづけましたが、多くは捕らえられ処刑されました。

激戦の舞台となった「鳥越城」についての体験記はこちらから 👇

孤軍奮闘の徹底抗戦でもって鳥越城を死守せんとした、勇猛果敢な戦士たちに思いを馳せる・・
傷ましい歴史を忘れないためにも、意味のある催しだと思います。

 2023年のポスター 

36年も続いているんですねー、花火の写真がきれいでとても印象的です!

でも、わたしがいちばん見たいのは「万灯華」なんです。

道の駅 一向一揆の里から歩いてすぐのところにある「であいふれあい公園」を、1万個のキャンドルが埋め尽くすそうです。

チラシを見ると、鳥越万灯華が始まるのは18時から・・それまでどうしよう・・

-当日-
お友だちを誘って16時すぎに現地に着きました。誘導されるままに一向一揆歴史館の裏手の駐車場に車を止め、食彩館せせらぎのある方向へ・・雨が降っているのは残念・・と思っていたら

思わぬ景色に出逢ってしまった!!


ひまわり⁈ きれいー♪

どれだけあるんだろう! 何百? 何千? 皆んなしてこっちを見てるー♪
壮観ですね、まさに見頃! 完全に、黄色い熱視線に酔わされました(笑)これも、最近の鳥越の風物詩のひとつですね♪

15時から始まっている「屋台村」は、キッチンカーがズラリと並んでいてびっくり!テントもありましたが、コロナ以降、移動が容易な「食処」が、人気を集めてるなーと感じます(写真がなくてスイマセン)

せせらぎの前で雨宿りをしながら待っていると、会場のまん中にセットされたテントに動きがありました。セレモニーが始まるようです。

なんとも不思議な時間でした。雨はかなり激しく降っているんですが、とても明るくて青空が見えてて、よく見ると「虹」も、出ています!涙雨かしら、なんて…

テントの前には、ステージがつくられていて、献花台?の上には等身大の木牌が2つみえます。

「鈴木出羽守一族将士遺徳之牌」
「佐久間盛政一族将士遺徳之牌」

と書かれています。

鈴木出羽守(スズキデワノカミ)は、鳥越城を築き、砦として山内門徒を引き連れ、織田軍と最後まで勇ましく戦った武将です。

佐久間盛政(サクマモリマサ)は、その鈴木出羽守と戦った敵陣(織田軍)の将です。

この二人を並び奉るところに、この催しのねらいがあるように感じます。(敵も味方も、死んだら “…兵どもが夢のあと(芭蕉)” です)

ときは流れ、今は戦いもなく、平穏(な日常)があたりまえのように感じますが、人間には「業」があります。(世界から戦争は消えていない)今日のような日があるからこそ、平和の有り難みもわかるというものです。心の中で合掌!

ステージでのパフォーマンスのあと、白山市長始め、参列したひとたちの献花が行われました。この頃には、雨も上がり始め、皆、軒下から飛び出します!

そして、パレードが始まりました。太鼓を叩く音と笛の根が聞こえてきます。

トントントトトトン♪ トトトン♪ トトトン♪・・地元の中学生かな

こちら大太鼓? トントン・・打ち方ちょっと違う(笑)

黄色いハチマキとオレンジ色の法被がかわいいー♪そのままついていくと

鳥越万灯華会場へ入っていくではないですか!追いかけます♪

ゆきママとしずくちゃんがお出迎え!

そのまま少し公園内を歩きました。お手製の「ペット万灯華」が点灯しています。始めて見ましたが、砂が敷かれていてその上にろうそくが乗ってるんですね。これを1万個用意するのって・・大変💦

大学生やボランティアで来てる若者たちが、そこここでしゃがみこんで、点灯作業をしていました。が、雨のせいで、思うように点かなかったり、点いても雨で消えたり、これはストレスたまるわー!

「手伝おうか?」と聞くと
「大丈夫です」と、笑顔が返ってくる

よかった♪ 皆、それなりに楽しんでいるみたくてホッとしました。ガンバッテ!

時間は、18時を回っていましたが、完全に “日暮れる” には、今ひととき時間が要りそうです。ということで、ひとまず会場に戻ります。

空は明るい!雨の心配はなさそう

いつもまにやら凄い人の波、渋滞も発生してます。日がくれてからが本番⁈ 待ちかねたように集まってきます。

お友だちと人間ウォッチングしながら時間をつぶすこと30分・・万灯華会場に戻ってみると・・

あらら、すでにたくさんの人・人・人!19時になってようやく帳が下りてきました。橋にも、水のない河原にも、無数の万灯華がチラチラと煌めいています。

それでもまだ足りないようで、よくみると、まだ点いていないろうそくがたくさんあります。学生くんたちは、人混みの間を縫いつつ、ひたすら灯しつづけています。

あっという間に「闇」来たる!ホタルのように揺らぐ万灯華、幻想的💓

「しょしたはし」は、身動きとりにくいくらい渋滞中

これはなかなかの傑作⁈

カップルや家族連れなどが、気持ち良さげに歩いています。あちこちでスマホのフラッシュがたかれ、シャッター音が鳴ってます。確かに、「映え」スポットですねー♪

30分ほど、そぞろ歩いて会場入口に戻ってきました。ゆきママたちも光るオブジェに囲まれて楽しそうです♪

人は、なぜ灯りに惹かれるのでしょう。やっぱり癒しですかねー。万灯華のオレンジ色の揺らぎを見ていると、心と体が浄化されたような気分になります。

ここに来ている人たちもおそらく同じ・・その温もった気持ちでこの辺り一帯が満たされたなら・・死んでいった人たちの魂も救われるに違いない、と、思いました。

来てよかった・・さぁ帰ろう と、駐車場に向かって歩いていたとき、バーン!といきなりの爆音!

えっ!花火⁈

「万燈華」しか頭になかったので、プログラムをすっかり忘れていました!お楽しみはこれから⁈

夏といえば「花火」。会場上空では、ポンポンポンポン、花火が上がり始めました。
北國花火大会の会場になっていたのです。なんか・・得した気分です♪

今年は、白山手取川ユネスコ世界ジオパーク認定を記念して、10号玉花火も打ち上げられるとに情報も・・これは、じっくり見させてもらわねば!

 これ?👇10号玉花火 

暫し、ご観覧あそばせ♪(4分くらいあります!💦 クライマックスの10号花火は、3:45頃)

圧巻でしたねー!最高のフィナーレでした♪
真夏の夜の鎮魂の宴は、これにて、ジ・エンド♪

地図・アクセスなど

道の駅 一向一揆の里(食彩館せせらぎ)Instagram

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