令和元年度「水の旅学」学習会~第4回/鳥越・吉野谷・河内について

「水の旅学」とは、白山手取川ジオパークをより深く知ってもらうための学習会です。午前中の座学と午後の現地見学会(任意参加)という構成で開かれています。今年度の大テーマは「白山手取川ジオパークのストーリー」どこへ連れて行ってくれるのか、毎回愉しみです🎵

◆「水の旅」今回のテーマは「鳥越・吉野谷・河内」

~令和元年度のテーマ~ は
「白山手取川ジオパークのストーリー」

お愉しみ 現地見学会まずは河内地区へ🎵

河内地区と云えば「直海谷川」その終点から
そう遠くない場所に「小水力発電所」なるものがありました

昨今 注目されてる「再生可能エネルギー」

いろいろあるけど
白山麓の強みを活かすならコレでしょ♪

そう「水の流れ」はそれ自体がエネルギーの塊
急流・落差のある白山麓の河川は利用しがいのあるところが多い⁈

大型発電所とはそもそも電気の作り方も違うらしい
(小型版ではない)

作った電気は売電というシステムにのせる
(=)地元潤う🎵

ということで これが今回の目玉⁈

◆ 直海谷(のみだに)小水力発電所 ★

「直海谷川(のみだにがわ)
(白山市河内町内尾地内)

上流にはセイモアスキー場があります

架かる橋を渡り目的の場所へ

お―――!🎵

「直海谷2号砂防堰堤」

この堰堤の落差を利用して電気をつくる
これだけで美しいー!暫し癒される…🎵

砂防堰堤を活用した小水力発電事業

「小水力発電」とは

地下にある
低落差ユニット型水力発電装置

でかっ!
水色に塗ってあるのはやっぱ「水」を意識⁈

管の径は1mほど
ここで作られた電力は北陸電力に売電される

制御装置

電気をつくったあとは 排水口から

本流へ戻ります

小水力発電はコスト面でも優秀で
太陽光や風力を利用するより安価だそうです

わずかな水の流れと落差があれば発電できる

白山手取川ジオパークを旅する「水」が
地元の経済を潤す一翼を担う

地産地消にはうってつけのシステムだと思いました♪

 

次にやってきたのがこちら

◆ キャニオンロード・綿ヶ滝・鳥越城跡 ★

「手取キャニオンロード」

今は廃線となった線路跡を自転車専用道として再生させた道

 

片道約20km♪のここは通過点
電車が走っていたときはここが終点駅

旧北陸鉄道「金名線」の廃線敷を利用した舗装路
ここを昔は電車が走っていたのだと思うと不思議ですね

国道157号線を走っていると併走する
ロードバイカーさんをよく見ます

かっこいいし 気持ち良さげで いつも
羨ましく見ていました
(この日も若いお兄さん二人が休憩中💖)

それにしても静かなところです

昔は乗り降りする人もたくさんいて
かなり賑わっていたそうですが

今は昔…過ぎ去りし日々

この 白い竜は ずっと見てきたのかな…なんて

駅舎のすぐ後ろにある民家の「蔵」です
この辺 蔵がある家が多いです

ここから上流に向かって歩いていくと

赤色が目を惹く「対山橋」

車で通りすぎるだけだった橋
退色しかかった赤と塗り込まれたリベット

薄曇りの峡谷の緑が妙に馴染んでる
下を流れるのは手取川

上流をみて

下流を見る

ここは 白山手取川ジオパーク「川と渓谷のエリア」を語るうえで
とても重要な場所なのです

なぜなら「河岸段丘」が始まりる場所だから

「河岸段丘」とは
河川の中・下流域に流れに沿って発達する階段状の地形のこと

 

青木先生のスライドから

 

河岸段丘は地球の気候変動(寒暖)と深い関りがある
そんなジオポイントをまるごと抱えた「鳥越地区」

黄色い稲田が広がる中に時おり白い絨毯が見え隠れ♪
これが地元特産 鳥越蕎麦 の花だった!

2週間ほどしか見られないらしい

超ーLucky-🎵
(見えるはずの)白山は雲の中だけど癒されます♪

 

で そのすぐそばに「綿ヶ滝」

ここは白山手取川ジオパークの中でも超ー人気のスポット
水が作った渓谷のダイナミズムが体感できる!

まずは下りてみます


かなり急です

ここは手取峡谷の底!
見上げる滝は 落差 32m♪

青木先生が熱弁中!楽しそう🎵

この峡谷がある段丘(低位面)は「沖積面」から成っている
「侵食段丘」

沖積層とは
約2万年前の最終氷期最盛期以降に堆積した地層

 

難しいことはよくわかりませんが

峡谷というのはふつう山奥に行かなきゃ
出逢えない景色だと思ってません?

黒部峡谷みたいな
でもここは ああいう山岳渓谷とは違うんです

地上に戻ればそこは田園地帯
生活圏があってウチの周りの風景と変わらない

でも実際は

峡谷と平野が隣り合わせ って

なんだかワクワクしますねー♪

河岸段丘でできた渓谷
川が削ってできた平地を更に削ったところを流れる手取川

「甌穴(オウケツ)」

川の浸食でできた円形の穴です
ポットホールともいいます

地上に戻ってくるとふつうに田んぼが広がっている
なんだか妙な感じ

さっきみた谷底とここと向こうに見える稜線
全ては時間の経過の中で繋がっている

自然が造り上げた河岸段丘の
その一部を使って暮らしている私たち

ここで生産されるお米や蕎麦が食べられる幸せ♪
流れる風景を見ながらしみじみ感じ入りました♪

最後に訪れたのはここ「鳥越城跡」

中世にできた山城「鳥越城」

2つの川(手取川と大日川)に左右から削られて
真ん中に残った大地(高台)です

天然の要害としての利を見抜き城主は城を築きました

登り口から坂を上って行き

石碑がある場所でバスは停まりました
降りて崖下まで進むと

木立ちの間に見え隠れする大きな石(礫)の地層
鳥越城がある場所は「堆積段丘」でした

足元には ボロボロ崩れる砂岩とまぁるい安山岩

バスに戻り山頂まで上がると

河岸段丘が広がる大地が一望でき♪

そこには人々の生活の営みがありました

悲しい歴史の話はさて置き
ジオパーク推しスポットに選ばれたわけがわかります

好きです!鳥越
今度は 蕎麦を食べに来ようっと!

 

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