白山手取川ジオパーク「水の旅案内人 “pochi”」です。
今回は、手取川(牛首川)の河床にある巨大な転石のお話です♪
「百万貫」という重さを想像できますか?
一貫は3.75kgなので、1,000,000倍すると 3,750トン
今、目の前に見える巨岩の重さは、4,839トン、=129万貫であることがわかっています。
この「百万貫の岩」は、なぜここに、このようにして存在しているのでしょう
まずは、道路上から一枚!遠目に観ても十分デカい!
場所は、県道33号線(白山公園線)沿いの牛首川の河原、白山登山をするひとなら誰もが通るこの道から岩は容易に見ることができます。
白山手取川ジオパーク公認のジオサイト!道路脇には駐車場(寄り道パーキング 百万貫の岩)と展望台も完備。
ここに車を停めて眺めてみたことはありますが、近くまで行ったことはありませんでした。
今日は、なんだか誘われてる気がする…w いつもの気分屋の虫が河原に下りろというので下りてみます。
河原に下りていくと “がんこな(地元弁)石碑” がありました! 読んでみましょう
この岩は、昭和9年の手取川大洪水の時に、約3km上流の宮谷川より流出したもので、流出した岩の塊の中では、日本最大級のものです。往時の傷痕を象徴するものとして、石川県の天然記念物に指定されました。その大きさから「百万貫の岩」と呼ばれていましたが、平成7年に岩の計測を行った結果、高さ16メートル、重さ4,839トン(129万貫)であったことから、名称どおりの「百万貫の岩」であることが証明されました。
なるほど、昔の人の “読み” は、侮れません!(が、ただ単にバカでかいからそう呼んだという説もあり)とにかくもっと近くにいってみたい
どこから近づけるのかな、岩は川の向こうなんですけど…
ここを渡れと? 一カ所ヤバそうなとこあるなー 水被ってますけど…
これちゃいました!やっぱデカいです!
ところどころに「穴?」以前は、ボルダリングもできたようなのでその痕跡でしょうね、今は絶対やってはいけません!(注意書き看板もあります)でも取り付きたい(というか抱きつきたい♪)気持ちはなんとなくわかりますねぇ(苦笑)
地上に見えている部分は13m、さてさて果たしてこれはどんな性質の岩なのでしょう
右側面に回り込んでみるとこんな感じ 縦横比が変わった! 幅は最大で19m、周囲は約52m
ますます完全無欠のパワーストーン然としてますが、歴史は悲しい事実を伝えています。
人間の無力さ、太刀打ちできない自然の破壊力を思い知らされますね
話を戻します。
この岩は何でできているのかというと、手取層群中の砂岩ということです♪
表面はこんな感じ、なんか今にも崩れ落ちそうですが、手取の玉石が見えます。
「日本の地質100選」にも選ばれています♪
ここにも玉石が埋まった砂岩?
手取り層群の礫の中には、正珪岩(オーソコーツァイト)と呼ばれる堅い円礫がたくさん含まれています。
この円礫が手取川の河床に流れ出したものが、手取の玉石ですね♪
よく見れば、河原には、百万貫と云わないまでも、かなり大きい石がゴロゴロ転がってます。一緒に押し流されてきたことを思うと、土石流の圧倒的なエネルギーを感じます!水と石がタッグを組むととてつもないパワーが生まれることがわかります。
川上の涼やかな風景、癒し以外感じられません♪ 気持ちよすぎ♪ 緑が眩しい!
かわいい堰堤が見えました! 魚が泳いでいそう♪
離れてみてみると…やはりデカいです(笑)およそ30分間、ほぼ独占状態♪
気分屋の虫の誘いに乗って正解でしたね♪(土曜日だというのに人が少なかったのは幸運だったということにしておきましょう)
「百万貫の岩は、崩れやすい大地の象徴であり、大水害を忘れないための記念碑」
確かに! 白山とそれを取り巻く生活圏は決して丈夫な場所ではないのです。
痛ましい歴史ですが、私たちが忘れないことで後世に活かされます。
百万貫の岩は、これからも歴史の証言者で居つづけてくれるでしょう
どうぞ、足を運んでみてください。
そして白山の大地のエネルギーを感じてみてくださいね♪
地図・アクセスなど
石川県白山市白峰(白山公園線)白山ICから国道157号線を南へ110分
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