海と扇状地のエリア 【手取川七ヶ用水大水門周辺/白山市白山町】
白山手取川ジオパーク「水の旅案内人 “pochi”」です。
今回は、手取川七ヶ用水の隧道見学レポートです♪
今回は、手取川七ヶ用水の隧道見学レポートです♪
「世界かんがい施設遺産を学ぶヒストリーツアー」と題し、水土里ネット七ヶ用水主催で毎年開催されるトンネル探検ツアー!。七ヶ用水大水門や給水口について、その歴史や役割などを学ぶことができます。
一年に一度、七ヶ用水給水口の水のトンネル内を歩けるツアーがある!と知ったのは3年まえ♪
広報されるやいなや申し込みが殺到しすぐに「満員御礼」がでる超ー人気ツアー!(先着50名)
広報されるやいなや申し込みが殺到しすぐに「満員御礼」がでる超ー人気ツアー!(先着50名)
今年は、待ちの準備をぬかりなくして貴重な枠をゲット!
大水門や展示施設がある白山管理センターで受付を済ませると、装備一式が貸与されました。
なるほど、トンネルといえばヘルメット、軍手と、あと荒縄は…滑り防止のため長靴に巻き用です。
初めに、職員さんから大水門・隧道・給水口についてのお話がありました。
困難を極めた造成、当時の苦労や用水の歴史・役割などの説明を聴きました。
困難を極めた造成、当時の苦労や用水の歴史・役割などの説明を聴きました。
そもそも…
◆ 手取川七ヶ用水大水門・隧道・給水口って何?
かというと…
手取川扇状地頂部にあたる安久濤の渕の河岸段丘崖を300mにわたって隧道でくり抜いたもの。昭和・平成の大改修を経て現在、扇状地に農業用水を安定供給している。隧道内部は、往時の施工をうかがわせる煉瓦張り。土木施設としてまた水利施設として歴史的に価値が高いと認められ、現在、土木学会選奨土木遺産、世界かんがい施設遺産、となっている。
さぁ、ではスタートです!
◆ 手取川七ヶ用水大水門
管理センター横にあるコンクリート階段を少し下り、大水門への門をくぐります(通常閉鎖)。
アーチ窓の上の、右から書かれた「手取川七ヶ用水組合」の変文字に歴史を感じます♪
アーチ窓の上の、右から書かれた「手取川七ヶ用水組合」の変文字に歴史を感じます♪
初期の頃に使われていた水門の開閉機。大正12年までは、屈強な男衆4人が行っていて、13年から電動式になったということです。
大水門の上から手取川上流を見たところ。青い橋(送水管)のまん中下、奥の方に白山頭首工が見えます。あそこから直で用水路が延びていて、それが
この左にあるトンネルを通って入ってくるのですが、今日は水はなく、仮設の階段が置かれていました。
下に降りてみましょう。
下に降りてみましょう。
石とレンガの質感がいいですねー♪
いつもは対岸の、道の駅しらやまさんから小さく見ていた大水門を間近で見れて嬉しさひとしお!
見ての通り、水門は3つ造られましたが、今稼働しているのは左側ただひとつ。
いつもは対岸の、道の駅しらやまさんから小さく見ていた大水門を間近で見れて嬉しさひとしお!
見ての通り、水門は3つ造られましたが、今稼働しているのは左側ただひとつ。
その中を今回歩かせていただきます♪ ギロチンのような扉は状況次第で閉じる(下ろす)こともあるそうです。設置するのが大変で上部の床板を一度壊して入れたとか…
開閉機にも変遷があって、管理センター2階に行けばパネル解説や実物展示を見ることができます。
この日のために設置された階段♪ さぁ降りてみましょう♪
◆ 表情の違う隧道内部
第一印象は、意外にもきれい…トンネル内部は、モルタルで仕上げられていて白さが際立っていました。
汚れが付く間もないのだろうなーと想像してしまいます。いつも激しい流れなので…。
汚れが付く間もないのだろうなーと想像してしまいます。いつも激しい流れなので…。
天井までは2m余り、足元は乾いていて楽に歩けます。
懐中電灯必携ということで持参しましたが、ヘッデンでもよかったですね(笑)
懐中電灯必携ということで持参しましたが、ヘッデンでもよかったですね(笑)
ここは、七ヶ用水の「現在」が感じられる、活きているトンネルでした♪
200mほど歩いたでしょうか、明かりが見えて出口です。
◆ 世界かんがい施設遺産「七個用水給水口」
これが真正面全景💓
明治36年(1903年)完成なので100年以上経っています。
重厚感というか歴史の厚みがひしひしと伝わってきます。
足元は水浸し、長靴はここにきてモノをいう
さて問題です! 私たちが出てきたのはどのトンネルでしょう?
・・・・・・・・・・・
答えは ②
最初に言っときます!
今出てきたのが②
今から入るのが③
③と④は中で繋がってて④からでてくる
最後は②から大水門に戻る
①が、かの 枝権兵衛さんがつくったトンネル
今は、通り抜けもできず、土砂でふさがっていて危険地帯だそうです。
だから
① 外からみるだけ
他の3つと違うのは、床が高いこと?明治時代はもっと水位が高かったのかな…
大人が立って歩けるギリギリの高さ?
アーチの天端の横のラインが揃っているのは気持ちいいです。
このトンネルは予備水路として活かされていました。
大人が立って歩けるギリギリの高さ?
アーチの天端の横のラインが揃っているのは気持ちいいです。
このトンネルは予備水路として活かされていました。
で
② ここが今通ってきたトンネル
コンクリ感ありありの ② に比べて ① は、古老の雰囲気です。渋い!
(注:コンクリが嫌いなわけではなくむしろ好きな方です💓)
(注:コンクリが嫌いなわけではなくむしろ好きな方です💓)
③ の中へ入って行きます。
いったいどこへ繋がっているのでしょうか…
さっきのトンネルと違うのは、床は大きめの石が敷かれ、水が多い。
壁は天井までレンガが張られていて、途中、水位を表すラインがハッキリわかります。
上部はだいぶ苔むしていて、じつに「歴史」を感じさせる光景です。
通路が幾つかに分かれた広い空間にでました!
ここはどこでしょう? 外の看板がわかりやすいのでご覧ください。
ここは、白山発電所(放水路)を通ってきた(排)水が合流する場所でした。
今、私は、図上隧道の中に書かれた「の」のそばの太い柱のそばに立っています♪
今、私は、図上隧道の中に書かれた「の」のそばの太い柱のそばに立っています♪
この先に発電所がある!歴史的な瞬間に立ち会ったかのように皆さん興奮気味⁈ もちろん私も!
時間にして5分ほど?でしょうか、わりと早めに退出
時間にして5分ほど?でしょうか、わりと早めに退出
④ から出口へ向かいます(③と一緒です)
記念写真を撮ってから ② のトンネルで戻ります。
記念写真を撮ってから ② のトンネルで戻ります。
皆さん、なんだかさっきと比べて足取りが軽いような…(笑)
うーん、未知を制した満足感…(笑)
いままで謎だった地下のようすがわかったことで一層愛着が湧きました♪
いままで謎だった地下のようすがわかったことで一層愛着が湧きました♪
もしかしたら、枝権兵衛さんが穿った第一取入口が見えませんか⁈
と職員さんに詰め寄ったところ!でも無理でした。
と職員さんに詰め寄ったところ!でも無理でした。
安久涛の渕(あくどがぶち)の4つの取水口は、対岸からでは灌木が邪魔して容易に見えません。川に入るしかない…(入りませんが…)
七ヶ用水の守り神「水戸明神」に感謝を捧げ、管理センターに戻り、ツアーは終了しました。
石川県でただひとつの「世界かんがい施設遺産」七ヶ用水 大水門および給水口 の内部(トンネル)探検ツアー!
楽しかったー♪
貴重な体験をさせてもらったこと、一生忘れません♪
そして、建設から100年以上経った今も「現役」で働いてくれてることにひたすら感謝です💓
そして、建設から100年以上経った今も「現役」で働いてくれてることにひたすら感謝です💓
和佐谷橋を渡り切ったところから見る「いつもの」安久涛の渕…のどかです♪
土木遺産七ヶ用水についての参考ブログはこちら
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